埼玉森林インストラクター会Forest Instructor Saitama

研修報告

2011年6月12日
平成23年度埼玉森林インストラクター会研修会
森林インストラクターの森植生調査

報告・定成政憲

埼玉インストラクター会の植生調査研修が6月12日(日)に、ときがわ町の森林インストラクターの森(仁志の森)で行われました。研修には埼玉森林インストラクター会会員17名とオブザーバー1名の18名が参加しました。研修場所の森林インストラクターの森へは、写真1に示したように山からの清流を渡って行きました。川の水が大変きれいで、大切にされている森林だと感じました。
現地研修は、当会の大澤太郎氏の指導で植生調査を行いました。調査区は方形区2(伐採跡地木本群落)として、平成15年6月8日と平成19年6月10日に2回の調査が実施されており、今回で3回目の植生調査になります。

写真1
写真2
植生調査法は枠法(quadrat method)で行い、測定用の道具等の使用法を順番に大澤氏に説明していただきました(写真2)。輪尺は樹木の高さ1.3mの胸高直径の測定用、測竿は伸縮自在で樹高の測定用、樹木の枠(コドラート)内の位置と樹冠幅の計測にはポールを使用することなどを学びました。
植生調査はコドラートを約10m×10mとし、縦横の半分の位置に区画を設けて4つの小区画で、樹木は種名・胸高直径・樹高・枠内の位置・樹冠幅を、草本層は種名・高さ・被度をグループに分かれて調査しました(写真3)。
現地調査の結果として、樹木と草本の植生調査票と樹冠投影図及び群落断面図を作成しました。今後はこれらの調査資料をもとに、方形区2の木本群落と草本群落の群落組成表、樹木の耐陰性等による区分などの解析を当会の会員がチャレンジし、森林インストラクターの森の植生遷移の推移を明らかにすることを目標にしました。
現地調査を終えて、写真4に示したようにモミジの苗木1本を植栽しました。次回の植生調査でどのように生育しているのか楽しみです。

写真3
写真4