埼玉森林インストラクター会
2013年5月12日  埼玉県ときがわ町

結果はいかに??



text by 木口明浩 & 芳野光夫
火起こし

1.試した火起こしの方法

今回は、次の2つの方法を試した。


舞ぎり式の火起こし

(1)舞ぎり式
江戸時代後期に発明された方式。短冊状の横木の中央に孔を開けて棒を通し、横木の両端付近と棒の上端付近を紐で結ぶ。棒の横木より下の部分にはずみ車を装着し、紐を棒に巻き付けると横木が持ち上がる。その状態から横木を押し下げると、巻き付いた紐がほどけながら棒が回転、その勢いで今度は逆方向に巻き付く。この繰り返しを利用したもの。
手順:
(1)タイミングを合わせて横木を上下する。 横木をおろすときは、最後まで降ろさず、降りきる直前に力を抜いて引き上げる。 (ヨーヨーの要領で上下運動させる。)コツさえ掴めれば、出来るようになる。
(2)これを繰り返し、木屑が黒くなり煙が出るまで続ける。
(3)火種ができたら素早く木屑と共に火口に移す。
(4)火口にそっと空気を送り、火を大きくする。

(2)ゆみぎり式
木の棒に弓(火起こし専用の小型のもの)の弦を1〜2回巻き付け、弓を押し引きして回転させる方式。
手順:
(1)縦木の頭を木片で押さえて安定させる。
(2)弓を水平に構え、テンポよく引く。
(3)火種ができたら素早く木屑と共に火口に移す。
(4)火口にそっと空気を送り、火を大きくする。


2.参加者の言葉

木口:縦棒と板との摩擦で炭化した黒い粉を出すまで集中を切らさないようにする。
さらに煙が出てくるまで続けて、確実な火種を作る。それを消さないように、慎重に育てる(火を大きくする)。一連の動作には、体力と集中力が必要である。
この日は、爽やかな快晴であったが、着火するまでに10分程度かかった。技術的な要素ももちろんだが、道具の素材、状態なども見逃せない大事なポイントだと思う。
まったく何も持っていない状況下(森で調達できるものだけ)で火を起こすのは、至難の業だと思われる。とはいえ、緊急時にいつでも火を起こせる技術があれば、心に余裕が生まれるのは間違いないと思う。

芳野:埼玉森林インストラクター会で、火おこし体験をしたいとの話題になった。あるカタログで火おこしセットを見つけ、早速 舞ぎり式火おこしセットと 弓ぎり式火おこしセットを購入する。5月12日の本番に向けて、4月末頃から練習を開始する。難易度の低い舞ぎり式に挑戦するが、なかなか思うように回らない。日を改めて再度挑戦する。何となく回り始めて来て煙が舞い上がる。直ぐに火が付くかと思うが、なかなか火がおきない。摩擦によって生じた黒い粉に火種が出来たが、息を吹きかけると火種が何処に飛んで行ってしまった。再度別の日に挑戦する。5月12日の本番までに一度は成功してみたいと思う。
舞ぎり式の回転も少し上手くなった。黒い粉を集めて置く、火種が出来たら粉を足して大きくしテッシュペーパーに着火、そして新聞紙に引火し成功する。それにしても、ヒキリギネの消耗が激しい。これ以上練習すると、本番で使用するヒキリギネが無くなりそうなので、練習は終わりとする。
5月12日本番、山菜のテンプラでお腹がふくれて眠くなる頃始まった。火種までは何とか出来るが、そこから炎を出すまでが難しい。焦って直ぐに息を吹きかけてしまう。何人かの人と交代で挑戦する。6回目位で、火種を大きくして炎を出す事に成功した。後日、説明書を良く見ると、火種が出来たら息を吹きかけないでそっとしておく方が 確実に火種が大きくなりますと書いてあった。何事も体験である。また次回、ヒキリギネを大量に買い込んで、何処かのイベントで挑戦したいと思っています。また弓ぎり式でも火おこしが出来るように頑張ります。

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